床について

種類と特徴
1.複合フローリング
この複合フローリングは、合板の上に厚み約0.5~1mm(高級品では2~3mm)の本物の木の単板を貼って作られます。
複合フローリングの進化は目覚ましく、現在は、無垢フローリングの風合いに近付けた商品や、耐衝撃性、耐摩耗性を上げた商品など数年前よりも性能が飛躍的に伸びているのも特長です。
長所
・デザインや色が豊富
・変形(反りや膨張,収縮)しにくい 床暖房にも対応
・耐摩耗性や耐衝撃性、遮音性など部屋の用途よって選べる商品が多い
・メンテナンスが楽
・抗菌や抗アレルゲンなどの商品も選べる
短所
・表面の単板がはがれるような傷は補修が難しい
・経年変化を楽しむことはできない
・踏み心地が硬い?
・見た目の高級感は得にくい



2.無垢フローリング
広葉樹を材料にしたものや針葉樹を材料にしたもの細かく破断された木材を貼り合わせた集成材など種類も豊富です。
長所
・多彩な樹種から選択可能
・天然材の香りや雰囲気を楽しむことができる
・踏み心地が柔らかなものが多く、足への負担が小さい
・傷がついても削ることで補修が可能
・経年変化を楽しむことができる
短所
・複合フローリングよりも高価なものが多い
・傷が付きやすい
・狂いが出やすい樹種もある(床暖房には不向き)


3.クッションフロア
クッションフロアとは模様を印刷したシ-トを透明のシ-トで挟み込むように成形された塩化ビニールの床材です。
耐水性に優れる材料なので水回りで使われるのが一般的です。
長所
・一般的に複合フローリングよりも安価
・柄が豊富
・防水性が高いため、用途が広い
・防水性が高いため、掃除がしやすい
・製造時に抗菌、抗アレルゲンなどの処理も可能
短所
・ビニールなので、見た目の安っぽさは隠せない
・可塑剤を含むため、化学物質に敏感な方は注意が必要
・汚れが付きやすい(静電気などによってホコリを付着)
・熱に弱い
・凹凸のあるタイプは凹部に汚れが溜まりやすく掃除が大変


4.タイル・天然石
玄関ポーチなどでは使われることの多いタイルや天然石ですが、家の中でも部分的に使う場合があります。
また、ユニットバスが普及する前は、見た目の良さや耐水性、耐汚性の高さから浴室やトイレ、キッチンなどにタイルが多く使われ古くから日本の家と関わりの深い内装材のひとつです。
長所
・傷が付きにくく耐久性に優れ、張り替えなしで長期使用が可能
・耐汚性、耐水性が高くメンテナンスが楽
・デザインが豊富
・化学物質を出さない
短所
・直接触れると冷たい
・重たいものを落とすと割れる可能性がある
・比較的高価
・目地の汚れのメンテナンスが大変
・吸音性が低く音が響きやすくなる


5. 畳
畳は、日本家屋を代表する床材のひとつですが、和室を計画する家の減少によって、徐々に少なくなっています。ただ、畳の肌触りや温かみ、香りや吸湿性の高さから畳を好む方も多いのではないのでしょうか。
また、近年では『琉球タタミ』といった、畳縁のない正方形に近い畳も人気があります。
長所
・肌触りが良い
・香りが良い
・見た目の色の良さ断熱性がある
・弾力性が高く、長時間の着座や歩行でも疲れにくい
・吸音性があり、遮音性に優れる
短所
・色あせするため、定期的な畳表の交換などが必要
・擦れなどに弱い
・ダニやホコリがタタミ内部に入り込む可能性がある




床材の選び方のポイント
★快適性・・・
床材の手触り、足触りは重要なポイントです。カタログを見るだけではなく実際に触れて
確かめてみましょう。
★機能面・・・
丈夫・滑りにくい・音が響きにくい・掃除がしやすい・耐水性はあるか
などがあります。汚れの落ちやすさや補修のしやすさなどの機能性も重視してお部屋の
用途に合わせることがポイントです。
★デザイン性・・・
インテリアの原則としては、床を濃い目の色にして、壁から天井へと上に
いくにしたがって明るい色を使うこととされています。
壁や天井との調和を考えて床材の色や素材を選びましょう。
その他の床材としてコルクタイルやカ-ペットなどがあります。
カ-ペットに使われる素材は大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」にわけられます。
カ-ペットの長所は柔らかく滑りにくい、防音上有利等で短所は汚れを掃除しにくくダニなどが発生しやすい、車椅子には不向き等が挙げられます。
コルクタイルはコルクを粒状にして焼き固めたもので、無塗装、セラミック仕上げ、ウレタン仕上げなどがあります。コルクタイルの長所は耐久性、吸音性、断熱性が高く適度な弾力性がある等で、短所は経年変化が大きい、染みこんだ汚れは取りづらい等が挙げられます。